蟹江町(かにえちょう)は、愛知県海部郡に属する町。
尾張地方に含まれ、また海部津島広域行政圏に含まれる。東は名古屋市、北西は津島市、あま市、西は愛西市、南西は弥富市、南は飛島村に隣接している。2019年の人口は約3万7千人。
町内には蟹江川・日光川・福田川・善太川・佐屋川などの河川が、概ね北から南へと流れ、町域の1/5がこれら5本の河川によって占められている。町域のほとんどが海抜ゼロメートル地帯であり、古くから水害に悩まされてきたため、治水工事や対策がなされてきた。一方で、河川の近くにはヨシが茂っていて、その一角に尾張温泉が湧き出ていた場所が有り、そこは冬になると魚類が異様に集まっていた。その場所を掘削して尾張温泉の温泉水が安定的に確保できるようになってから、付近には「温泉リハビリ蟹江病院」も作られた。温泉が発見されたため、これを名古屋圏の人々の健康に役立てるべく、健康に関する町民憲章を制定した。なお、この尾張温泉は、愛知県内で唯一、日本の名湯百選に選ばれた。加えて源氏泉緑地や日光川ウォーターパークといった河川に恵まれた環境から「水郷の町」として知られる。かつてこの地を訪れた小説家の吉川英治は蟹江を「東海の潮来」と称した。
また、名古屋市都心から約15 ㎞に位置する本町は、古くから名古屋市との強いつながりを持って発展してきた。特に現在では、近鉄名古屋線、JR東海関西本線といった鉄道路線が整備され、東名阪自動車道、国道1号、西尾張中央道などの幹線道路も整備されたため、それら鉄道・道路網を利用することによって、隣接する名古屋市へ短時間での移動が可能であるという交通の便に恵まれた大都市近郊の町という立地条件を有し、名古屋市のベッドタウンとして機能してきた。