カメラマンに撮影依頼をする際、撮影料金の相場を事前に確認することはとても大切です。そもそも予算内で撮影をすることができるのか、依頼できるとしたらプロカメラマンかアマチュアカメラマンか等、適切な料金設定を事前に理解することが大切です。
この記事では、プロカメラマンからアマチュアカメラマンまでの撮影料金の相場と、料金を構成する要素を紹介します。また、カメラマンに関する言葉は少し曖昧な部分がありますので、以下の通り定義します。
【フォトグラファー】写真を撮影する人
【ビデオグラファー】ビデオ(映像・動画)を撮影する人
【カメラマン】写真や動画を撮影する人
プロカメラマンに写真撮影や動画撮影を依頼した場合の相場感を紹介。
プロのフォトグラファーは写真撮影で生計を立てているため、安心して撮影を依頼することができます。
撮影時の提案や万が一のトラブル対応など、プロだからこそ期待できるものであり、品質を重視するのであればプロカメラマンへの依頼が良いでしょう。
プロカメラマンの撮影料金は、撮影条件やカメラマンにより変動はありますが、1時間あたり数万円から、一日拘束であれば、20万円程度での料金というケースも多いです。
撮影費に加えて、撮影場所への交通費や機材のレンタル費、撮影後のレタッチ料金が追加されるケースもあります。
主にビジネス関係の撮影をプロカメラマンに撮影依頼できる「TOTTA」で実際に取引された写真撮影の料金例を紹介します。
ハウススタジオ(フォトスタジオ)での美容関係の商品撮影。ライティングやスタイリングをしながら写真撮影。フォトグラファーの拘束時間は7時間。
整形外科に訪問し、ホームページ用の写真撮影。フォトグラファーの拘束時間は3時間。
企業の周年記念パーティのスナップ撮影。拘束時間は2時間。
挙式の撮影は、駆け出しのフォトグラファーであれば一本あたり1.5〜2万円程度からスタートとなりますが、経歴のあるプロフォトグラファーであれば5〜20万円程度が相場です。結婚式の撮影は朝の支度から披露宴の最後まで撮影するとなると長時間の拘束となるので、短時間の撮影と比べると料金は割増になります。
結婚式場経由でウェディングフォグラファーに依頼した場合は、20〜30万円程度が相場となっています。(結婚式場経由での依頼の場合、概ね結婚式場と契約をしている撮影会社の社員フォトグラファーか、委託のフリーのフォトグラファーが撮影をするケースがほとんどです)
ウェディングフォトグラファーの中には、結婚式場からの依頼ではなく、直接新郎新婦から依頼を受けるようなフォトグラファーもいます。Instagram等のSNS経由で直接依頼を受けている人気のウェディングフォトグラファーの相場は1日の撮影で20万円程度の撮影料金が目安です。
撮影後にアルバム作成を依頼する場合には追加料金が発生します。
結婚式の撮影で、新郎新婦が自分たちでフォトグラファーを依頼する場合には以下の「掟」に気をつける必要があります。結婚式場の契約前の場合、事前に必ずこの点を確認することをおすすめします。
新郎新婦が外部のウェディングフォトグラファーを依頼した場合、結婚式場としては20〜30万円の売上を失ってしまうことになります。
そのため、外部のフォトグラファーが撮影に入る場合、「持ち込み料金」として結婚式場に追加の料金を払う必要が出てくる場合があります。
「安全上の理由」や「式の運営上の理由」といった理由で、外部のフォトグラファーが入れない場所が発生する場合があります。結婚式場のフォトグラファーであればチャペルのセンターから「誓いのキス」を撮影できるけれど、外部のフォトグラファーはセンターから撮影することができない…等様々な規制がかかる場合があります。
そもそも外部のフォトグラファーへの依頼自体をNGとしている式場もあります。
契約後に外部のフォトグラファーへの依頼ができないことが明らかになった場合、式場のフォグラファーに依頼するしかないのですが、契約前に「どうしても依頼したいフォトグラファーがいて、そのフォトグラファーでの依頼を許可してくれたら契約することできる」といった契約前に事前交渉するとうまくいくケースもあるようです。
七五三などを専門で撮影するプロのフォトグラファーの場合、地域にもよりますが1時間程度の撮影で2〜3万円が撮影料金となっています。(子どもの撮影は基本的に1時間程度で終了するケースが多いです)
撮影後のプリントやアルバム制作を依頼する場合には撮影料金に追加して料金が発生します。
動画の撮影料金は写真撮影料金に比べてぐっと上がります。
撮影だけであれば撮影費として5〜10万円からが相場です。編集ありの動画制作費となると、10〜50万円と撮影の規模によって大きく料金は変動します。モデルやヘアメイク、スタイリスト、ナレーションなどを必要とする規模の大きな撮影ですと100万円以上の料金となるケースも珍しくありません。
動画撮影・制作費用が写真撮影と比べて高額となる理由としては主に撮影する機材の料金が高いことと、撮影だけではなくディレクションも求められるケースが多く、また編集作業なども手間・時間がとてもかかるためです。
編集も合わせて動画制作を依頼される場合には編集や、撮影前の打ち合わせ、編集データのプレビューのやり取りなど、一本の動画を作成するのに2〜3ヶ月は必要になります。
挙式の記録撮影の場合、挙式のすべてを撮影するか・前半のみ撮影するか、ダイジェスト映像として編集するか、エンドロール用にするかなどによって変動はありますが、編集ありであれば、概ね20〜40万円程度が目安です。
フリーのビデオグラファーがカメラ1台で撮影した場合、撮影のみで5〜10万円程度、編集込みで15〜20万円程度が目安です。
本業を他に持ち、副業として撮影業務を行うフォトグラファーもいます。七五三など子どもやファミリー向けの撮影やカップルフォトの撮影、運動会や修学旅行など学校のイベントなどを撮影するスクールフォトグラファー、結婚式の撮影を副業で行う場合もあります。
撮影内容や対応をするフォトグラファーにもよりますが、アマチュアフォトグラファーの撮影料金は数千円から2万円程度が一般的です。
撮影する機材はプロフォトグラファーに比べて安価であるケースも多く、万が一メインカメラが壊れた場合のバックアップ用のサブカメラの準備などがない場合もあります。他にも写真や動画データを2枚のSDカードなどにバックアップ保存できないカメラを使用している場合には、SDカードのデータが読めなくなってしまった場合、救済措置がないというリスクがあります。
(プロが使っているSDカードでもデータが飛んでしまう場合はあります。だからこそ、2枚同時で保存できるカメラを使用しています)
そのため、アマチュアフォトグラファーに撮影依頼をする場合には、事前にどのような機材を使用しているか、バックアップ機はあるか、SDカードなどの同時保存はしているかなど事前に確認することをおすすめします。
撮影料金が変動する内容としては主に以下があります。
駆け出しのカメラマンなど、撮影経験が少ないカメラマンは経験を積むためや自身のポートフォリオ(作品集)を充実させるために、安価で依頼可能なケースが多いです。
また、普段から受けている撮影のギャランティも基準に撮影料金の見積もりを出すケースが多いです。そのため、普段からハイスキルが求められる撮影現場を定期的にこなしているカメラマンであれば、撮影料金は自ずと高くなります。
プロカメラマンマッチングサイトのTOTTAでも同じ撮影内容にも関わらず5〜30万円の幅で撮影料金が提示されるようなことは珍しくありません。
例えば以下のようなケースが挙げられます。
例えば以下のようなケースが挙げられます。
動画の撮影だけではなく、編集やディレクションなど制作まで行う場合には様々追加コストが発生する場合があります。以下は一例です。
カメラマンの考え方にもよるのですが、多く人の目につくような作品の撮影を依頼された場合には、その影響力を考えて、通常よりも高い撮影料金を提示する場合があります。逆に大きなプロジェクトであれば「この撮影を担当した」という実績にもなるため、値引きをしてでも依頼を受けたいというカメラマンもいるのが事実です。
拘束時間をベースに料金を算出するカメラマンは多いです。拘束時間が長ければ撮影料金は自ずと高くなります。
拘束時間が決まっていない場合、カメラマンは撮影料金を提示しにくいです。そのため、カメラマンへの撮影相談の際には事前に、ある程度の拘束時間でも提示できると親切でしょう。
撮影場所が遠い場合には交通費に加えて、追加の遠方料金や宿泊料金が追加される場合があります。
レタッチはとても手間のかかる作業です。
撮影後、色合い・明るさを修正するRAW現像と呼ばれる作業は撮影料金に含まれるケースが多いですが、肌をきれいにしたり建物にかかっている電線を消すなどの作業はそれなりの時間がかかります。
細かなレタッチを希望する場合には撮影後納品されたデータを元に、追加料金を支払う必要があります。
撮影後、写真の選定作業(セレクト)や色合い・明るさを調整するRAW現像と呼ばれる作業を行った後、写真データを納品する流れが一般的です。
納期を早めた場合、他の撮影の納品作業よりも優先して作業を進めてもらうことになりますので、追加料金が発生する場合があります。
撮影したままの動画データの納品であれば、撮影後の大きな作業は発生しないので、多くの場合料金は変動しませんが、撮影後一つのパッケージとして編集をする場合には撮影やボリュームによりますが一般的に一ヶ月程度以上かかります。
この作業を早める場合も写真のケースと同じく、他の撮影や編集作業の時間より優先しての対応となりますので、追加料金が発生する場合が大きいです。
また、動画の編集に関しては、ビジネス関係の動画の場合撮影後すぐに編集データが届くわけではなく、段階を踏んで確認作業をし、承認を得ながら進めることになります。
そのため、動画の納期を早める場合はビデオグラファーだけではなく依頼主側も、早急な対応が求められます。
プロカメラマンは撮影を生業としているため、日常的に撮影を行っています。様々な種類の撮影を経験しており、状況に応じてどのような対応をすればベストな撮影となるかを経験として会得しています。
また、プロカメラマンはあくまでもクライアントが求める写真や映像をヒアリングし、形にしていくという仕事です。一方、趣味で撮影を行う場合にはクライアントはいませんから、「求められているものをヒヤリングし、形にする」というスキルはプロカメラマンのほうが格段に上です。
また、撮影機材に関してもプロ向けの機種をしています。撮影するカメラやレンズ、証明によって写りは大きく変わります。
だからこそ予算が許すのであれば、大切な撮影は撮影を生業とするプロカメラマンに依頼をすることをおすすめします。
撮影料金にはカメラマンの技術力や経験値が大きく影響します。一般的に新人カメラマンの料金はベテランカメラマンに比べて安く設定されます。これは、新人カメラマンの実績が少なく、技術力もまだ伸びしろを持っていることを反映しています。
一方、ベテランカメラマンは豊富な経験と実績をもとに高い技術力を持っているため、その分高い報酬を要求するケースが多いです。しかし、新人カメラマンでも独自の視点や感性を持っていることから、その可能性に賭けて依頼するクライアントもいます。料金だけでなく技術力や感性、要望を叶える能力も考慮することが重要です。
ただし、新人カメラマンは技術力や経験不足による問題が生じる可能性を考慮に入れておく必要があります。
また、適切な料金を提示し、納期を守るといったプロとしての基本的な態度や能力がまだ身に付いていない可能性もあります。そのような場合には価格以上のデメリットが出てしまうこともあるので注意が必要です。一方で、新人カメラマンの中には高いポテンシャルを秘めている者もいますので、話し合いや協議を通じて信頼関係を築き上げることが大切です。
プロカメラマンへの撮影依頼プラットフォーム「TOTTA」は、審査済みのプロカメラマンの作品や経歴などのプロフィールを確認したり、直接メッセージを送って撮影相談することができるサービスです。
また、カメラマンを公募することでTOTTAに登録しているプロカメラマンネットワーク全体に募集を出すことができます。
「大切な撮影」がある方、ぜひTOTTAでプロカメラマンを探してみてください。