大鹿村(おおしかむら)は、長野県下伊那郡の北部に位置する村である。
南アルプスと伊那山地に挟まれた山間の土地。中央構造線が村内を南北(国道沿い)に通っており、天竜川の支流・小渋川が南アルプスから西流している。村の北端は分杭峠、南端は地蔵峠の難所である。地蔵峠から北流する青木川と、分杭峠から南流する鹿塩川が中央構造線の谷筋に沿って流れ、小渋川に流入している。村の中心は小渋川と青木川の合流地点である上市場・下市場(大河原地区、郵便番号399-3502)と、鹿塩川と塩川の合流地点である塩河・塩原(鹿塩地区、郵便番号399-3501)の2か所に分かれており、このため村役場は、小渋川と鹿塩川の合流地点である大河原地区落合にある。鹿塩地区では塩泉が湧出しており(鹿塩温泉)、海から遠く離れた奥山にありながら古くから製塩が行われていた。
中央構造線を挟んだ両側の地質が異なるため、両側の地形も異なる。東側(西南日本外帯)は三波川変成岩からなり地すべり地形が多数分布している。この地滑り平坦地上に集落が分布している。西側(西南日本内帯)は領家変成帯からなり崩壊地が多数分布している。こちらには平坦地がほとんど分布していない。