九十九里町(くじゅうくりまち)は、千葉県東部の山武郡に属する町。九十九里浜の南部に位置し、都市雇用圏における東京都市圏に含まれる。紀州加太浦の漁民によって開かれた片貝(加太開)を中心とし、漁業の町、イワシの町として有名である。
江戸幕府8代将軍・徳川吉宗は、甘藷(現在のサツマイモ)の栽培を青木昆陽に命じ、現在の九十九里町不動堂で試作させている。この結果、享保の大飢饉以降、関東地方や離島においてサツマイモの栽培が普及し、天明の大飢饉では多くの人々の命を救ったと評される。そのため、当地には「関東地方甘藷栽培発祥の地」の碑が建てられている。
伊能忠敬生誕地としても知られ、高村光太郎、竹久夢二、徳富蘆花などの多くの文人墨客が九十九里の地に訪れている。夏には海水浴客で賑う保養地となっている。