三芳町(みよしまち)は、埼玉県の南部に位置し、入間郡に属する町。
人口は約3万8千人。かつて入間郡に属していた近隣市町村が市になっているため、現在も入間郡に残っている毛呂山町や越生町とは東西に離れている。
木の宮地蔵堂
町内を南北に国道254号(川越街道)及び関越自動車道が通る。町内に鉄道駅は無いが、町の東北側境界近くには東武東上本線の志木駅、柳瀬川駅、みずほ台駅、鶴瀬駅、ふじみ野駅がある。南へ行けばJR武蔵野線の新座駅や東所沢駅に、西南に向かえば西武新宿線・西武池袋線の所沢駅などに出られる。このため首都圏の住宅地(ベッドタウン)として発展している。また、財政優良度が高く、2015年度は埼玉県内で戸田市と三芳町だけが地方交付税不交付自治体であった。
埼玉県の町の中で最も南に位置し、かつ東京都に最も近い町である。ベッドタウンとしての開発発展も進みつつあるが、町内には柳沢吉保公ゆかりの三富(さんとめ)開発の地である「上富地区」など農地や緑地も多く残り、川越芋の一大産地となっている。2016年度には、近隣の川越市、所沢市、ふじみ野市とともに「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が日本農業遺産に認定されている。これは当地の農民が江戸時代以降、火山灰が降り積もって痩せた土地(関東ローム層)を、落ち葉を発酵させた堆肥を加えることで徐々に肥沃な農地に変えてきたもので、土壌改良は現在も川越芋農家により続けられている。
こうした立地条件や歴史を生かして、純然たる都会でも田舎でもない「トカイナカ」を標榜して、地域おこしに取り組んでいる。