境町(さかいまち)は茨城県西地域の猿島郡にある町。関東大都市圏、古河都市圏に属する。
境町について1936年出版の『茨城大観』には「戸数八百四十一、人口四千五百五十一、猿島郡の中央に位し、県立中学校の所在地である。利根川に沿い往時、北総並常陸地方と江戸との舟楫の要津であった。今でも尚汽船によって東京との交通をなす」とある。
江戸時代は関宿藩に属し、利根川対岸の城下町と一体と看做され、河川舟運を活かして発展した。慶長年間に河岸が設置され、安永3年(1774年)には河岸問屋2軒が公認された。その翌年の統計によれば、奥州から江戸に向かう荷物が年間3万駄、その反対の荷物が7千駄であり、高瀬舟や艀舟などが計129隻あったと記録されている。廃藩置県後は猿島郡役所及び西葛飾郡役所が置かれた。
現在の境町は昭和の大合併で、旧境町、長田村、静村、森戸村、猿島村との合併により誕生した。平成になって、現在は坂東市となった岩井市及び猿島郡猿島町との合併が検討されたが、住民投票の反対多数により単独町制継続となった。