双葉町(ふたばまち)は、福島県の浜通りにある町。双葉郡(1896年以前は標葉郡)に属する。
2011年の東日本大震災に伴い発生した東京電力福島第一原子力発電所事故で全町避難を強いられ、2022年8月30日に一部地域で避難指示が解除され、住民の帰還が始まった。
浜通りのほぼ中央に位置し、東は太平洋に面する。町の南北に国道6号、常磐自動車道、JR常磐線が縦貫して福島県いわき市や宮城県南部と、東西は国道288号により福島県内陸部(中通り)の郡山市と繋がれている。
古代から町域を勿来関と多賀城を結ぶ東海道(あづま海道)が縦貫しており、海道沿いや沿岸部には古くから集落があった。古代の遺跡や文化遺産として清戸迫横穴をはじめ、山城国の稲荷大明神から勧請された前田稲荷神社には御神木として樹齢約1,200年の前田の大スギ、蝦夷討伐の際に坂上田村麻呂が安置したと伝わる十一面観世音菩薩像などが現在も残っている。
鎌倉時代末期に新山城が築城されると城下町が形成された。江戸時代に新山城が廃城となった後も、長塚宿と新山宿は浜街道の宿場町として、また町域は相馬中村藩の米どころとして栄えた。