北秋田市(きたあきたし)は、秋田県の北部にある市。鷹巣盆地のほぼ中央に大館能代空港がある。
2005年(平成17年)3月22日に北秋田郡の鷹巣町、合川町、森吉町、阿仁町が合併して市制施行した。
1878年(明治11年)の郡区町村編制法公布後、鷹巣に郡役所が置かれ、行政の中心地であった。JR鷹ノ巣駅南側は、2つの商店街が真っ直ぐに延び、国や県の出先機関、金融機関や医療機関、公共施設が集積し、市役所が設置されている。「綴子大太鼓」は国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財、「伊勢堂岱遺跡」は「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する遺跡の一つとして、2021年7月に世界文化遺産に登録された。
中西部合川地区の小阿仁川流域には、小高い丘や田圃に灯りを灯し、祖先の霊を供養する「万灯火」と呼ばれる全国的にも類例が少ない伝承行事がある。広大な台地の大野台では酪農がみられ、工業団地や北秋田市民病院、秋田県立北欧の杜公園がある。「猿倉人形芝居」と「阿仁地方の万灯火」は国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財である。
中部森吉の米内沢地区は、江戸時代には阿仁川水運による物資の集散地として栄えた。県立自然公園域内の森吉山周辺は、クマゲラの棲むブナの原生林や多数の瀑布が散在している。「浜辺の歌」の作曲者成田為三の生地である。
マタギ発祥の地と言われる阿仁地区は、銅山の町として発展した。1978年(昭和53年)に閉山するまでの約670年の長い期間阿仁地区だけでなく日本の産業及び伝統文化を支えてきた。旧阿仁鉱山に残る「外国人官舎(異人館)」は国の重要文化財。「根子番楽」は国の重要無形民俗文化財である。