紀北町(きほくちょう)は、三重県北牟婁郡に属する町。ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」(熊野古道)、ツヅラト峠、始神峠、馬越峠などを有する。
三重県の南部、紀伊半島南端の潮岬と志摩半島の中間、東紀州の玄関口に位置する。東南部に熊野灘、西北部には日本有数の原生林が残る大台山系に連なる急峻な山々に囲まれた地域であり、平野部が少なく町の総面積の9割近くを森林が占めている。このため奈良県とは隣接していても往来ができない。
町内には国設鳥獣保護区の紀伊長島鳥獣保護区がある。紀伊長島鳥獣保護区の特別保護地区の一つである赤野島では1980年代よりカワウが生息し、漁業被害のほか樹木枯損と植生衰退による他種鳥類の生息環境の悪化が問題となったため個体数管理が行われている。