南阿蘇村(みなみあそむら)は、熊本県の北東部、阿蘇山・阿蘇カルデラの南部の南阿蘇地域(南郷谷)に位置する村。村としては、沖縄県を除いた西日本で最大の人口を有する。村内には白川水源や竹崎水源などの南阿蘇村湧水群があり、名水の里として知られる。
南阿蘇村は阿蘇カルデラの南部、阿蘇五岳と外輪山に挟まれた南郷谷に位置する。中央を東から西へと流れる白川の両側には住宅地、商業地、耕地の大部分が広がり、展望性のある田園風景となっている。標高600 m以上はその大部分を山林、原野で占めており、北は阿蘇山上、草千里、火口原を結ぶ線上で区切られている。西の立野火口瀬近くが阿蘇外輪山の切れ目でカルデラの入口となっており、ここで白川が阿蘇谷を北から流れてくる黒川と合流し、熊本平野へと下っていく。南は南外輪山分水嶺の北の傾斜地で西部俵山一帯の高原地域までおよび、低地は東の水源地域から西へと約300 mの標高差がある。2008年、南阿蘇村の湧水10カ所が、南阿蘇村湧水群として「平成の名水百選」に選定されている。南阿蘇村湧水群には、竹崎水源、吉田城御献上汲場(ごけんじょうくみば)、明神池名水公園、白川水源、妙見神社の池(妙見ケ池)、小池水源、川地後水源、池の川水源、湧沢津水源、寺坂水源、塩井社水源が含まれる。別に「くまもと名水百選」というのもあり、塩井社水源などは、その選に漏れている。